内視鏡センター

内視鏡センター

 当院では、内視鏡センターを設置しています。内視鏡センター長からのごあいさつ、業務内容、設備・スタッフ、ご予約・ご紹介については、以下のリンクを参照してください。

ごあいさつ

井上 英和

内視鏡センター長 兼 消化器内科部長井上 英和

内視鏡センターの役割

 内視鏡センターでは、三重県立総合医療センターで行われる消化管、膵臓・胆管、気管支などに対する内視鏡診断・治療全般を統括しています。
 特に、検診を担っていただいている地域かかりつけ医の先生方との連携のもと、消化管がんおよび肺がんの早期発見だけでなく、患者さんの身体負担が少ない低侵襲医療のため内視鏡的治療によるがん治療にも力を入れており、内視鏡センターが担う役割の重要性は、より一層増しています。

内視鏡センター入口

  

当院内視鏡センターの特徴

NBIシステム

 当院の内視鏡センターでは、消化器内視鏡専門医・指導医が所属し、ボタン1つで近接拡大観察が可能な最新の消化器スコープや精密検査用の拡大内視鏡、画像強調(NBI)システムを全内視鏡室に備えており、消化器がんの正確な診断を行える機器を取り揃え、感染対策としては「ファイバーの洗浄履歴システム」を導入し、安全に検査が行われるようにしております。
 また、2014年より三重県で初めて「大腸カプセル内視鏡」を導入し、低侵襲な大腸検査を行うことが可能となっております。そして、早期の食道・胃・十二指腸・大腸がんに対する治療として、低侵襲の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を2007年から導入し、現在までに数多くの症例を経験してきました。

検査時における苦痛緩和の工夫

 内視鏡検査・治療時は全室で炭酸ガス(CO2)送気を導入しています。炭酸ガスは通常の空気での送気に比べ、腸管での吸収が早いため、腸管内の圧力の低下により苦痛のない検査や治療が可能となっています。
 また、当院は多くの種類の内視鏡を揃えておりますので、患者さんの症状に合わせて、痛くない検査ができる適切な内視鏡を選択することが可能です。加えて、患者さんの症状に合わせて、麻酔や鎮静剤を使い分ける処置も行っております。

今後のビジョン

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 内視鏡検査を行うことで、がんなどの重大疾患の早期発見につながりますが、まだまだ苦痛な検査というイメージが強いので、最先端の内視鏡機器を取り揃え、患者さんに苦痛のない検査をうけていただくことを目指しています。

 

受診される皆様へ

 当内視鏡センターは、患者さんが安心して安全に検査・治療を受けられるように、毎週合同カンファレンスを行うとともに、月に1回運営会議を行っています。また、アンケート調査で改善点を見出し、より良いセンターの環境作りを日々努力しています。
 また、私たちスタッフは、内視鏡検査が苦しいというイメージが強く不安な気持ちをお持ちの患者さんに寄り添い、少しでも楽に検査を受けていただけるようお手伝いさせていただいています。
 検診で異常を指摘され、精密検査が必要な方や、かかりつけ医の先生から精密検査を勧められた方など、内視鏡検査が必要と考えられる方は、是非当院への受診の検討を宜しくお願い致します。

地域かかりつけ医の先生方へ

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 患者様の身体の異変に一早く気付き、適切なアドバイスや治療を施せるのは間違いなくかかりつけ医の先生方だと思います。もし、内視鏡検査が必要だとご判断された場合は、ぜひ当院をご紹介下さい。
 熟練した内視鏡専門医が患者さんの症状に応じた適切な検査を行い、地域かかりつけ医の先生方の診療に役立ちたいと考えております。

内視鏡センターの業務案内

業務概要

  • 上部(食道・胃・十二指腸)内視鏡検査・治療
  • 胃瘻造設
  • 下部(大腸)消化器内視鏡検査・治療
  • PTEG造設
  • 胆膵内視鏡検査・治療
  • 早期胃・食道・大腸がんに対するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)
  • 診断のためのEUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診)など
  • カプセル内視鏡検査(小腸・大腸)

特長

上部・下部拡大内視鏡

 当院では最新鋭の上部・下部拡大内視鏡を備えております。全検査室に備えております最新鋭の光源を用いた画像強調観察であるNBI(Narrow Band Imaging)での拡大観察にて、病変の詳細な観察が可能となっており、癌などの病変につき、詳細な診断・治療を行っております。
  • 光源(オリンパス:NBIシステム搭載)

  • 拡大内視鏡

  • 拡大内視鏡

経鼻内視鏡・小腸ダブルバルーン内視鏡

 最新型内視鏡システム(富士フイルム:経鼻内視鏡・小腸内視鏡・経口拡大内視鏡)を導入しました。
 最新の経鼻内視鏡・経口拡大内視鏡を、最新鋭の内視鏡光源と併せて当院へ導入しました。苦痛の少ない内視鏡検査に併せて、搭載されている画像強調観察であるLCI(Linked Color Imaging:特殊光色彩強調機能)、BLI(Blue LASER Imaging:短波長狭帯域光観察)を使用する事により、詳細な観察が可能となっております。
 また、小腸疾患精査加療の為のダブルバルーン内視鏡を導入し、小腸疾患の対応も可能となっております。
  • 経鼻内視鏡

  • 光源(富士フイルム:BLIシステム搭載)

  • 小腸ダブルバルーン内視鏡

大腸カプセル内視鏡

大腸カプセル内視鏡
 当院では2015年1月から保険診療が可能になったことから、県内ではじめて大腸用カプセル内視鏡を導入しました。カプセル内視鏡検査の対象者としては (1)大腸内視鏡検査を実施したが、挿入困難で最後(盲腸)まで到達できなかった方、(2)腹部手術歴があり、癒着等により大腸内視鏡の実施が困難と判断される方などがあげられます。
 検査には、あらかじめ腸内をきれいにする必要があるため、当日の前処置として下剤を4リットル服用します。カプセル内視鏡検査は、長さ3.1cm、直径1.1cmのカプセル型の内視鏡を飲み込みます。カプセルには2台の小型カメラとライトが付き、約340度の範囲を写すことができ、1秒間に最大35枚の画像が撮影できます。そのデータは随時、受診者が肩から提げたレコーダーに送信され、数時間後、カプセルは便として排泄されます。
レコーダーに記録された画像は、後日医師が読影します。
 従来の内視鏡検査と比べると、痛みや羞恥心等の心理的負担がないことが利点として挙げられます。しかし、カプセル内視鏡でできるのは撮影のみで、異常発見時の治療や精査には従来の大腸内視鏡が必要となります。
 大腸がんは早期発見すれば治せる可能性が高いがんです。便潜血検査陽性者に対して大腸内視鏡検査の代わりにカプセル内視鏡の普及を進めれば、異常所見の発見率も向上し、大腸がん死亡が大きく減少することが期待されます。この検査をご希望の方は、外科を受診し、ご相談下さい。

内視鏡的粘膜下層剥離術:ESD(Endoscopic Submucosal Dissection)

 消化器がん(胃がん・食道がん・大腸がん)に対する内視鏡的治療として、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行っています。ESDは切除範囲を決めて切開し、確実に一括切除ができることが特徴です。当院では、胃がんだけでなく、大腸がん、食道がん病変にもESDを導入し、積極的に施行しています。
 ESDの施行にあたっては、がんの範囲や深達度を含めた診断がとても重要であり、当院の内視鏡センターでは、最新の上部・下部消化管拡大内視鏡、画像強調(NBI)観察システムを揃え、内視鏡診断、治療を行っています。
 消化器がんに対する内視鏡治療の適応病変は、リンパ節転移の可能性がほとんどなく、一括切除できる大きさと部位にある早期がん病変が対象となります。ESDの施行方法は、がん周囲の粘膜を内視鏡専用のナイフで切開します。その後、粘膜下層という部分を専用ナイフで剥がしていきます(剥離)。
 通常、ESDのための入院期間は約1週間程度です。治療の合併症として、出欠、穿孔などがありますが、内視鏡的に止血処置、クリップでの縫縮により対応可能な場合がほとんどで、外科手術が必要となる場合はごくまれです。

 

対応疾患

上部消化管

 食道癌・胃食道逆流症・逆流性食道炎・食道胃静脈瘤・胃癌・胃悪性リンパ腫・胃十二指腸潰瘍・胃ポリープ・胃炎・ヘリコバクターピロリ感染性胃炎など

下部消化管

 大腸癌・大腸ポリープ・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病・腸結核など)など

膵胆管造影

 総胆管結石・胆道癌・膵癌など

気管支内視鏡

 肺癌・各種炎症性呼吸器疾患など

設備・スタッフ

設備・医療機器

施設概要

 上下部内視鏡用に4室、うち1室は、胃潰瘍出血など止血処置、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などの治療内視鏡に対応できるよう特に余裕を持ったスペースを確保しています。気管支鏡検査、食道静脈瘤硬化療法、内視鏡的膵胆管造影(ERCP)関連処置、内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)などの胆膵治療等に使用するX線透視が利用できる2室は、呼吸器感染症患者に対応可能な陰圧排気設備を備えています。

 また検査室は個室となっており、プライバシーへの配慮についても、従来よりも向上し、安全かつ苦痛の少ない内視鏡検査を実現できるように配慮した構造になっています。 

 検査前処置室(上部・気管支)、検査後のリカバリー室、大腸内視鏡検査のためにゆったりと前処置が行えるように「検査前処置室(下部)」を設け、トイレも隣接しています。

  • 受付

  • 検査室

  • 前処置室

◇日本消化器内視鏡学会指導施設

◇日本消化器病学会認定施設

◇日本大腸肛門病学会認定施設

◇日本呼吸器内視鏡学会認定施設

◇日本肝臓学会認定施設

内視鏡機器

  • NBIシステム

  • 拡大内視鏡

  • 大腸カプセル内視鏡

体制・スタッフ

井上 英和

内視鏡センター長 兼 消化器内科部長井上 英和 (イノウエ ヒデカズ)

平成8年医学部卒業

認定資格

・日本内科学会認定医/指導医、総合内科専門医/指導医
・日本消化器内視鏡学会専門医/指導医/東海支部評議員
・日本肝臓学会専門医/指導医
・日本消化器病学会専門医/指導医/東海支部評議員

尾嶋 英紀

消化器外科部長 兼 ロボット手術センター長 兼 内視鏡センター副センター長尾嶋 英紀 (オジマ エイキ)

平成9年医学部卒業

認定資格

・日本外科学会専門医/指導医
・日本消化器外科学会専門医/指導医/消化器がん外科治療認定医
・日本大腸肛門病学会専門医
・日本消化器病学会専門医
・日本内視鏡外科学会消化器・一般外科技術認定医(大腸)
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医/暫定教育医
・臨床研修指導医
・日本臨床腫瘍学会暫定指導医
・インテュイティブサージカル合同会社da Vinci Certificate(Console Surgeon)
・日本ロボット外科学会国内B級専門医
・日本内視鏡外科学会ロボット支援手術プロクター(直腸)

森谷 勲

総合内科部長 兼 消化器内科医長 兼 内視鏡センター副センター長森谷 勲 (モリタニ イサオ)

平成15年医学部卒業

認定資格

・日本内科学会認定医/指導医、総合内科専門医/指導医
・日本消化器病学会専門医
・日本肝臓学会専門医
・日本医師会認定産業医
・インフェクションコントロールドクターICD(環境感染学会推薦)
・日本消化器内視鏡学会専門医
・PTEG取り扱い認定医

ご予約・ご紹介

患者のみなさまへ

検査予約は、当院外来の受診、または近隣の病院・診療所から地域連携を通してのご予約となります。

下記の胃がん検診以外は直接のご予約は承っておりませんので、ご了承ください。

胃がん検診のご案内

令和6年度胃がん検診(四日市市、菰野町、朝日町)の実施期間は、令和6年6月3日から令和7年2月28日までです。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、検査実施2週間前からの健康観察をお願いしておりますのでご理解ご協力をお願いいたします。

 

胃がん検診の予約から検査までの詳細は「胃がん検診の流れ」をダウンロードし確認してください。 

検診の予約受付

予約窓口:内視鏡センター 059-345-2321(代表)

受付期間:令和6年5月13日から令和7年2月中旬まで

受付時間:平日 11:00~16:00

予約時に内容を確認いたしますので、市役所または役場から届いた受診券、当院の診察券(所持者のみ)をご準備ください。

地域かかりつけ医の先生方へ

当院では病診連携として、地域かかりつけ医の先生方からご紹介いただく場合には、お電話でのご予約が可能 です。ご予約方法については下記をご覧下さい。

注意事項・お願い

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)、下部消化管(大腸)内視鏡検査についての詳細・検査を受ける際の注意事項については下記をご覧ください。

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