周産期母子センター

周産期母子センター

 当院では、周産期母子センターを設置しています。周産期母子センター長からのごあいさつ、業務内容、設備・スタッフ、ご予約、ご紹介については、以下のリンクを参照してください。

ごあいさつ

朝倉 徹夫

診療部長 兼 産婦人科部長 兼 周産期母子センター長朝倉 徹夫

周産期母子センターの役割

 当院は、三重県の中でも人口が最も多い四日市地域にあることから、分娩数も非常に多くなります。分娩数が多くなると、小さかったり、病気だったりする新生児の割合も増えるので、市立四日市病院と当院の2つの周産期母子センターが足並みを揃え、当地域でリスクのある妊婦さん・新生児に不利益が生じないよう周産期医療を提供する役割があります。

 そして、実際に当院に入院することなった場合は、母胎と赤ちゃんの2つの命が無事に退院できるように専門スタッフが一丸となり治療に努めます。

新周産期棟完成後の変化

 平成25年に新周産期棟が完成し、NICU(新生児集中治療室)は6床、GCU(継続保育室)は12床と旧施設のほぼ倍の数となり、十分な周産期医療を提供できる体制が整いました。また、新たにMFICU(母胎・胎児集中治療室)も5床が完成し、長期入院に伴う患者さんのストレス軽減を図ることができる環境が整いました。

 特にNICUが増床したことで、緊急搬送を断ることがほとんどなくなりました。

入院する妊婦さんの心のケア

 ハイリスク妊娠分娩を病気と捉えていない妊婦さんが多くおられます。特に、初めての妊婦さんほど、妊娠に伴い色々な病気やリスクがあると思っていないため、早産・帝王切開等になると晴天の霹靂で戸惑ってしまう方が多いです。また、入院期間が長くなる切迫早産等の場合、妊婦さんはベッドから動けないことが多いので、助産師や医師が患者さんと適度にコミュニケーションをとることで、ストレスを溜めないように心がけています。場合によっては、心のケアの専門家である臨床心理士にも介入していただくこともあります。

 我々は、とにかく元気に赤ちゃんが生まれて、母子ともに元気に退院できるようにしたいという思いで取り組んでおります。

出産・退院後のアフターケア

 初めての育児はわからないことが多いので、産後うつになってしまう場合もあります。当院では、助産師による2週間健診、医師による1ヶ月健診において、新生児の健康状態だけでなく、お母さんの産後うつも早期に発見し、場合によっては精神科とも連携するなど、適切に対応するよう心掛けております。また、当院で分娩される場合は助産師が家庭内の状況を把握し、産婦人科・小児科医師と共有することで、生まれた後のフォローも円滑に行うことができます。

三重県の周産期医療の課題

 全国的に産婦人科医が不足しています。当院も産婦人科医師は現在8名いますが、手術・外来・出産と多くの仕事があり、患者さんが多い時は1人の患者さんに寄り添うことが難しい時もあります。対策として、数年前から市立四日市病院の医師との交流を日々行い、本当に人手が足りない時に、お互いの病院に出向いて相互に助け合える体制を構築しています。

今後のビジョン

  産科・婦人科と分けてそれぞれの専門診療に集中できる体制を整えることで、特に産科の医師が妊婦さんを手厚く診ることができる環境を作ることができます。そのうえで医療の質のさらなる向上に努めるとともに、四日市地域をはじめ三重県の周産期医療を支えていきたいと考えております。

周産期母子センターの業務案内

業務概要

 周産期母子センターは、産婦人科医、小児科医等の周産期専門医を中心としたチーム医療により、周産期に係る比較的高度な医療を提供できる施設として、ハイリスク妊婦の診察・治療及び緊急搬送の受け入れを行っています。

 早産児・低出生体重児の出産が予想される場合等、地域のかかりつけ医が搬送を必要とした患者さんを受け入れます。また低出生体重児に加えて、呼吸、循環、神経症状・腹部症状、黄疸、重症仮死等の症状により、地域かかりつけ医が搬送を必要とした患者さんを受け入れます。

特長

母体・胎児診断センター

 妊娠中の母体・胎児を最新鋭の高精度な超音波診断装置を使い、早期に母体・胎児状態を把握診断することで、早期治療に繋げ胎児・新生児の救命率の向上を図ることを目的に、平成26年3月から「母体・胎児診断センター」を開設しています。
 検査・診断の場においては、熟練した助産師が同席し妊婦及びパートナーへの十分な説明と情報提供を行える様、継続的に支援を行います。

  • 開設場所:産婦人科外来
  • 診療日:第1・第3水曜日 15時~
  • 地域かかりつけ医からの予約制(紹介)となっています。

カンガルーケア

 カンガルーケアとは、赤ちゃんをお母さん・お父さんの胸の間に抱いて、裸の皮膚と皮膚を接触させながら保育する方法です。そうすることによって、健全な心身の発達を促そうというものです。赤ちゃんの呼吸状態や体温が安定し、点滴もとれた頃に行います。お母さんのお腹にいると想定しての週数を修正週数といいますが、修正週数32~36週が最も効果的な時期といわれています。
 
 
 
効果
  • 呼吸が規則的になり、安定する
  • 赤ちゃんの眠りが深くなり、精神的にも安定する
  • 感染症の危険が減少する
  • 親子の絆が強くなり、母乳育児の促進につながる
方法

 お母さん、お父さんに洋服の前を開け、椅子に腰かけゆったりと抱っこができるように準備してもらいます。赤ちゃんを胸の間で縦抱きにしてそのまま包み込むように抱っこします。30分から1時間ほどゆっくりと赤ちゃんとの時間をお過ごしください。

 

地域医療との連携

保健師訪問

 退院後の育児について不安を抱えることも多いと思います。希望された場合には赤ちゃんの入院中の経過やお母さんの心配な事などを保健師さんに伝えています。退院後に地域の保健師さんが自宅に訪問し、お母さんの心配事や赤ちゃんの状態をみてくれます。

訪問看護

 退院後も医療処置、看護ケアが必要な赤ちゃんもいます。必要と判断された場合には赤ちゃんの入院中の経過やお母さん達の心配な事、どのようなケアを行って欲しいか等を明確にして、退院後もよりよい環境で過ごせるようにご家族、主治医、訪問看護師、NICU看護師等でカンファレンスを行います。そして退院後に1~2回/週程度自宅に訪問し、赤ちゃんの状態をみたり、医療的な処置などを行っています。

たんぽぽ外来

 助産師への相談を希望される方にたんぽぽ外来(助産師外来)を紹介しています。

入院から退院までの流れ

1.入院

 赤ちゃんの状態によってさまざまですが、赤ちゃんは体温調節が未熟であることや観察の目的で保育器に入って過ごすことが多いです。赤ちゃんの状態を観察するモニターや呼吸の補助をする呼吸器、栄養や水分を補助する点滴など赤ちゃんをサポートする機械がついている場合もあります。24時間体制で医師と看護師が赤ちゃんの呼吸状態など全身状態を見守っています。

2.赤ちゃんのベッドへ

 急性期が過ぎ、呼吸状態、体温、全身状態が落ち着いてきたら保育器から赤ちゃんのベッドに移ります。ベッドに移ると育児を始めることができます。

3.退院前検査

 眼科受診、MRI、A-ABR(聴力)、採血、先天性代謝異常の検査など退院に向けて赤ちゃんの検査をしていきます。

4.退院

 当院の基準として早産児・低出生体重児の場合、修正在胎週数37週、体重2300g以上で赤ちゃんの状態が安定していれば退院となります。 

 その後も当院の乳児健診などでフォローさせていただきます。

 

NICUの赤ちゃんの1日

 NICUの赤ちゃんは1日をどのように過ごしているのでしょうか。皆様に一部ですがご紹介します。

8時30分

 今日の担当の看護師さんが「おはよう」の挨拶をしに来てくれます。

●バイタルサイン測定

赤ちゃんの状態を知るために体温や血圧を測定したり聴診器で心臓の音を聞いたりします。主治医の先生も朝の診察をしてくれます。

10時00分

●10時のミルク

生まれたばかりの赤ちゃんは3時間ごとにミルクを飲んでいますが、しっかり飲めるようになり、退院近くになると赤ちゃんが欲しい時に欲しい量だけ飲むようになります。

●お風呂、からだ拭き

ミルクを飲んだ1時間くらいたってから次のミルクまでにお風呂入ったり、からだ拭きをしたりします。

13時00分

●13時のミルク

14時30分

●面会の時間

大好きなお母さん、お父さんが面会に来てくれる時間です。赤ちゃんたちも嬉しそうです。いっぱい触ってあげてくださいね。

21時00分

NICUの中の電気を暗くします。赤ちゃんの安静を保つためにしています。夜の担当の看護師さんもしっかりと赤ちゃんの状態を観察したり、おむつ交換やミルクをくれたり抱っこしてくれたりして過ごしています。

 

当院の治療実績

年別NICU・GCU入院数

  H24(年) H25 H26 H27 H28
院内出生 (人) 243 223 265 253 217
院外出生 (人) 12 20 14 9 17
入院合計 (人) 264 243 279 262 234
低出生体重児
(2500g未満)
(人)
79 61 85 58 71
極低出生体重児
(1500g未満)
(人)
10 16 10 11 4
超低出生体重児
(1000g未満)
(人)
3 3 5 5 5

※左右にスクロールすると表がスライドします。

 

対応疾患

母体に関する疾患

 妊娠高血圧症候群、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、母体合併症妊娠、産褥出血、その他ハイリスク妊娠など

胎児に関する疾患

 切迫流産、切迫早産、前期破水、子宮内胎児発育遅延、多胎妊娠、双胎間輸血症候群、血液型不適合妊娠、羊水過多、羊水過少、胎児機能不全、胎児異常など

新生児に関する疾患

 早期低出生体重児、呼吸障害、新生児黄疸、ショック、新生児仮死、先天奇形など

設備・スタッフ

設備・医療機器

設備

 母体・胎児集中治療室(MFICU) 5床、新生児集中治療室(NICU) 6床、継続保育室(GCU) 12床

母体・胎児集中治療室(MFICU)

 MFICUとは、「Maternal-Fetal€ Intensive Care Unit」の略で、「母体・胎児集中治療室」と呼ばれます。この施設は、合併症妊娠(重症妊娠高血圧症候群、多胎、切迫早産など)や、胎児・新生児に異常(超低出生体重児、先天性異常など)の可能性があるハイリスクな妊産婦さんに対し、高度な産科医療を提供し、新生児救急医療への安全な橋渡しを担います。

新生児集中治療室(NICU)

 NICUとは「Neonatal Intensive Care Unit」の略です。早産などによる低体重児や先天性の重い病気を持つ新生児を受け入れ、専門医療を24時間体制で行う施設です。保育器や人工呼吸器、心拍や呼吸の監視装置が常備されています。新生児専門医師が常に勤務しており、夜間は当直医が赤ちゃんの治療を行います。

継続保育室(GCU)

 GCUとは「Growing Care Unit」の略です。NICU(新生児集中治療室)で治療を受け、低出生体重から脱した赤ちゃん、状態が安定してきた赤ちゃんなどが、この部屋に移動して引き続きケアを受けます。

医療機器

 生体情報モニター 、超音波診断装置、新生児用人工呼吸器、新生児用生体情報モニター、新生児用呼吸機能検査装置、気管支ファイバー、脳低温療法装置、脳波モニター、保育器

面会コーナー

面会コーナー

 NICUに入院中の赤ちゃんのご兄弟のための「面会コーナー」があります。ガラス張りで、明るく利用しやすいように配慮したつくりになっています。
※お子様の安全確保は、保護者の方の責任のもとでご利用ください。

家族控室

家族控室

 長期入院や退院が近い赤ちゃんの生活リズムを知っていただいたり、自宅生活に向けた御家族の支援のため、赤ちゃんと同室できる部屋も用意しています。

 

 

体制・スタッフ

産婦人科医8名、小児科医10名

朝倉 徹夫

診療部長 兼 産婦人科部長 兼 周産期母子センター長朝倉 徹夫 (アサクラ テツオ)

昭和57年医学部卒業

認定資格

・母体保護法指定医
・日本産科婦人科学会専門医

杉山 謙二

診療部長 兼 小児科部長 兼 周産期母子センター副センター長杉山 謙二 (スギヤマ ケンジ)

昭和63年医学部卒業

認定資格

・日本小児科学会専門医/指導医
・日本周産期/新生児医学会暫定指導医
・日本周産期/新生児医学会新生児専門医

看護スタッフからのメッセージ

●師長から

 地域周産期母子医療センターの治療が必要な新生児と未熟児の治療看護に携わっています。スタッフみんなで「赤ちゃんとその家族にとって優しい看護を提供していきたい」という思いで、日々頑張っています。

 当病棟は産婦人科と同じ病棟で動いていますので産婦人科との密な連携をおこないながら、お母さんやご家族に寄り添った看護を目標としています。また、退院後の育児支援を地域とともに行うことで子育ての不安を軽減できるように努めています。

 

●副師長・新生児集中ケア認定看護師から

 私たちNICUスタッフは、「赤ちゃんとそのご家族にとって安心・安全で、優しい看護を提供していきたい」という気持ちで、日々取り組んでおります。

 治療が必要なために、ご家族にとって生まれたばかりの大切なお子様をお預かりさせていただいていますが、できる限り早くご家族のもとにお届けしたいという思いを常に持ち、看護させていただいております。また退院後の生活で不安に思うことが出来る限り少なくなるよう、育児支援も積極的に行っております。

 機械的な環境と言われがちなNICUですが、当院はその中でもアットホームな環境を作り出すことが出来ているのではないかと思っております。

 赤ちゃんのために私達に何ができるのかを考え、これからも赤ちゃんの健やかな成長と発達を支援していけるよう頑張っていきたいと思っています。

ご予約・ご紹介

患者のみなさまへ

 当院での妊婦健診、分娩については以下の流れとなります。

1.妊婦健診

 母子健康手帳の発行を受けられた方は、その後、定期的に妊婦健診を行います。

 費用は、妊婦健診料4,800円+エコー料、この他、医師が必要とした検査・処置料がかかります。

健診方法
  1. 予約がある方は、正面玄関を入って左にあります「再診機」にて受付をしてください。
  2. 「診察券」「予約券」「受付票」「母子健康手帳」を、産婦人科外来受付にご提出ください。
    補助券は、実施される検査に応じて使用します。毎回健診時に、忘れずにお持ちください。また、前もって必要事項をご記入ください。
  3. 生理検査室で採尿を行います。また、妊娠初期と28週、36週には採血があります。採尿の前に中央処置室にて採血を行っていただきます。
  4. 産婦人科外来にお戻りいただき、伝票を受付にご提出ください。
  5. 中待ち合いでお待ちいただきます。お名前が呼ばれましたら、5番のお部屋にお入りください。計測を行います。
  6. 計測後は再び中待ち合いでお待ちいただきます。お名前が呼ばれましたら、担当医の診察室にお入りください。

2.分娩予約

 当院で分娩を希望される場合、産婦人科外来での分娩予約が必要になります。妊娠32週までにお済ませください。

3.分娩入院

 詳しくは母親教室にてお知らせしております。当院でご出産予定の方は必ず

母親教室

 詳しくは母親教室にてお知らせしております。当院でご出産予定の方は必ず受講していただくようお願いします。

入院方法

 こちらから詳細な内容がご覧いただけます。平日、夜間・休日、時間帯により入院方法が異なります。

必要物品

 こちらから詳細な内容がご覧いただけます。いつ入院になってもいいよう、早めに準備しておきましょう。

入院中の生活

「経腟分娩」の場合

「帝王切開分娩」の場合

 経腟分娩は、出産日(0日目)を含め6日間の入院となります。

予定帝王切開の場合、手術準備のため、前もって入院していただきます。出産後は、手術後7日目での退院となります。 特に、産後の経過に問題がなければ、ご希望に応じ、経腟分娩後4日目あるいは帝王切開後6日目での退院も可能です。ご相談ください。

 

地域かかりつけ医の先生方へ

 地域かかりつけ医からの予約制(紹介)となっています。かかりつけ医にご相談ください。

母体・胎児診断センターのご予約

 059-345-2321(産婦人科外来まで)

緊急時のご紹介は、代表番号から救急外来医師へご連絡ください。

  059-345-2321

 

注意事項・お願い

面会について

 面会は原則赤ちゃんのご両親のみとさせていただいています。 

 また面会時間は予約制となっています。面会時に次回の面会予約を取っていただいています。

面会時間

 ふれあい面会は15分間、授乳面会で1時間の面会となっています。 

 基本的に赤ちゃんの状態が安定し、保育器から出られるようになれば授乳面会をしていただいています。

ふれあい面会

(1)14時30分から14時45分まで (2)14時45分から15時00分まで (3)17時15分から17時30分まで

(4)17時30分から17時45分まで (5)17時45分から18時00分まで

授乳面会

(1)10時00分から11時00分まで (2)13時00分から14時00分まで (3)16時00分から17時00船まで

分娩費用

出産入院預かり金・産科医療保障制度のご案内

 詳しくは下記ページよりご覧ください。

PDFファイルをご覧いただくためには、アドビ社のAdobe® Reader®が必要です。最新のAdobe Readerはアドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。